ミノキシジルの効果が実証されているのは壮年性脱毛症だけ
壮年性脱毛症にのみ効果を発揮するミノキシジルは、育毛剤で人気のリアップでのみデータが取れている成分です。
元々、血管拡張薬として開発されたミノキシジルは現在、育毛と脱毛症回復の効果や発毛効果が発見されたことで発毛剤や育毛剤に配合されています。
日本国内でミノキシジル配合製品は一般用医薬品の「第1類医薬品」の分類で市販されていて、化粧品や医薬部外品と違い医薬品であることから、薬剤師を通して購入する必要があります。
配合製品としては内服薬での副作用が認められているため、液状の外用薬として頭皮に塗布する用途で売られています。
現在では大正製薬を始めアンファーやロート製薬など各社がミノキシジル5%製剤へ参入し配合製品が各社から発売されています。
但し先にも述べたように医薬品という部類であるため副作用、使用可能な年齢、使用禁忌な条件などがあり、誰でも安易に使用できるもの。というわけではありません。
ミノキシジルの効果
脱毛症には種類がありますが中でもミノキシジルが有効とされるのは「壮年性脱毛症」のみです。他の脱毛症には効果が認められていないため、「薄毛だから何となく…」などで使用しても、壮年性脱毛症でなければ期待する効果を得られない可能性は高いです。
また長期にわたる使用は推奨されておらず、「6ヵ月間使用して改善が認められなければ使用を中止すること」となっているため、6ヵ月で効果を実感できない場合は使用製品の説明書を持参し医師や薬剤師へ相談してください。
もしかしたら壮年性脱毛症以外の原因である可能性があります。
ちなみにミノキシジル配合製品を使用した有効性は「4か月使用後」で認められているので、最低でもこの期間は続けて様子を見た方がいいでしょう。(但し個人差あり)
ミノキシジルを使用できる年齢の範囲
ミノキシジル配合製品の注意書きに各社共通で記されている使用可能な年齢は「20歳以上65歳以下」となります。
理由としては20歳未満の未成年者への使用経験がないこと、65歳以上の高齢者への使用により別の症状が発現しやすくなること。となっています。
使用を控えてほしい・医師や薬剤師に要相談の人
1.実際に使用したり、使用していなくてもアレルギー症状を引き起こす原因となる成分が配合されているなどで、「アレルギー症状が出たことがある人」
2.ミノキシジル5%に対し女性への安全性が認められていないため5%の使用は控えた方がいいです。女性には大正製薬から出ている「リアップジェンヌ」など女性用に作られた製品がおススメです。
但し成分が母乳へいってしまうことから、たとえ女性用であっても授乳期間中の使用は控えてください。
3.脱毛症の種類で壮年性脱毛症以外の名がつく脱毛症や、急激な脱毛、斑状の脱毛、さらに原因不明の脱毛症の人には不向きです。
4.頭皮以外の部位への使用や、内服の用途を検討している人など本来の用途以外で使用しようと考えている人です。
5.頭皮に湿疹、炎症、発赤、傷などがある場合、それらの症状を悪化させる恐れがあるため、頭皮の状態が悪いと思う人は使用しない方がいいです。
6.既に別の育毛剤を使用していて併用したい場合や、軟膏や液剤などの外用剤との併用を考えている人には不向きです。ミノキシジル配合製品との併用で何かしらの影響が出る可能性があります。
7.甲状腺機能障害の診断を受けている場合、脱毛の原因がこの疾患によるものである可能性があるため、まずは医師に相談してみてください。
8.例えば次のような持病がある人です。
「高血圧や低血圧など血圧に異常が認めらる合」、「心臓や腎臓に何かしらの障害がある」、「むくみを自覚している」などの人は、製品の使用により悪影響を与える可能性があるため使用を控えるか、医師や薬剤師への相談が必要になります。
ミノキシジルの副作用
医薬品というからには副作用があります。
- 使用部位でニキビ、発疹、発赤、かぶれ、かゆみ、フケ、熱感などの皮膚に見られる異常
- めまい、頭痛、気が遠くなるなど精神神経系の異常
- 心拍のスピードアップ、胸痛など循環器の異常
- 急激な原因不明の体重増加、下肢や顔、手足がむくむなどの代謝系の異常
- その他、性欲減退、性的不能、多毛症、重篤な低血圧など
これらが挙げられます。
また使用期間の目安として6ヵ月と決められていますが、この期間中に脱毛が悪化したり、斑状の脱毛が認められたり、髪の毛以外の脱毛が認められるなどの場合も使用を中止しなければなりません。
ちなみに使用部位にニキビができる。以外の症状が出た場合は「使用量が多すぎる」という目安とされていますが、そうでない場合もあるので何かしらの症状が見えられた時には早めに医師に診てもらいましょう。
まとめ
最後にもう一度言います。ミノキシジルが効果を発揮するのは壮年性脱毛症のみです。
だからといって壮年性脱毛症の”原因を取り除く”のではなく、「発毛や育毛を促し脱毛や抜け毛の”進行を予防”する」という効果がある成分となります。
なので「最近髪が薄くなって…」「抜け毛が増えてきたな…」「医薬品だから効きそう…」といった理由でミノキシジル配合製品を使用しても、期待した効果を実感できずじまい。なんてことも。
あくまでも壮年性脱毛症だからこそ使用するに値する成分である。ということをお忘れなく。
ちなみに最近ツイッターで見かけた情報によると、
◆男性ホルモン◆男性ホルモン自体に脱毛の要因となる作用はないことが近年わかりました。 #ヘアケア
— 相互フォロー@ヘアケアの辞書 (@DictionaryHair) February 24, 2020
ならどういうことかというと、
◆男性ホルモン②◆皮脂腺より分泌される酵素「5αーリダクターゼ」とテストステロンが結合すると、5α一ディヒドロテストステロンに変化して、毛髪の生成を阻害するという事がわかりました。 #ヘアケア
— 相互フォロー@ヘアケアの辞書 (@DictionaryHair) March 5, 2020
だそうです。