まつげ美容液

まつげ美容液とまつげ育毛剤の中身の話

まつげ美容液とまつげ育毛剤の中身の話

まつげ美容液」と「まつげ育毛剤」は、いずれもマスカラのようにまつげの生え際などに塗ることで、まつげにハリやコシ、ツヤを与え、さらには育毛効果まで!という商品です。

令和元年には国民生活センターより、「まつげ美容液による危害が急増!」ということで注意喚起も行われました。

こうしたまつげ美容液で副作用のような症状が出たという相談自体は2015年以降から300件以上寄せられていたといいます。

何故このようなトラブルが多発したのか。についてわかりやすく、まつげ美容液とまつげ育毛剤の中身の話をたいと思います。

中身というのは単純に成分のことだったり、化粧品と医薬部外品の違いだったりというのをザックリ紹介します。

 

まつげ美容液の中身の話

トラブルが寄せられたことで調べた結果、「まつげ美容液」として売られていた商品の中には、医薬部外品の承認を得た育毛剤もありました

他にも化粧品でうたえる効果効能の範囲を超えて「育毛」「発毛促進」といった効果効能を前面に押し出した商品もありました。

まず本来、育毛剤は頭皮使うことを想定としているため、まつげの付け根に塗って使用することは勿論想定外となります。

次にまつげ美容液は化粧品に分類されるので、「ハリ、コシ、つやを与える」といった化粧品の効果効能の範囲内でしか効果をうたうことはできません

化粧品の効果効能をうたえる56項目とは!?

つまり、まつげ美容液として販売する商品は例外なく育毛効果をうたうことはできないのです。

2019年7月の段階で医薬部外品の承認を得た商品がないにもかかわらず、実際にはあたかも育毛効果があるかのような表示で販売されていた商品が確認されています。

 

まつげ美容液で副作用が出る原因

報告されたまつげ美容液の危害の約80%が何らかの皮膚障害だったそうです。

というのも目周りは皮膚が薄いだけでなく、粘膜は外部からの経皮吸収率が高いことから刺激に対して敏感な部分でもあります。

化粧品でよく使われるような頭皮や顔、体に使用する分には問題ない成分でも、敏感な目周りに使用する場合はアレルギーやただれなどの副作用の原因になるため注意が必要です。

例えば育毛成分として植物由来のオタネニンジン根エキスやセンブリエキスなどや、アルコール類(エタノールなど)が含まれている商品もあり、これらはアレルギー反応を起こしたり刺激になりやすい成分といえます。

このように敏感な目周りで使用するアイテムの成分としては見過ごすことのできない成分も多々使われているので、皮膚障害などの健康被害の原因になってしまうことは必然と言えるわけです。

 

まつげ育毛剤の中身の話

調べてみると、「まつげ育毛剤」とか「薬用育毛剤まつげ美容液」という名で売られている商品もありました。

これらは医薬部外品の承認を得ているため、医薬部外品でうたえる効果効能の範囲内で効果を表示することが可能です。

但し医薬部外品の効果効能の範囲の中に「まつげ」の項目がないため、育毛剤の部分で効果をうたうことになります。

医薬部外品でうたえる効能効果の範囲~育毛剤やシャンプーなど

ということで医薬部外品とされているものは頭髪用の育毛剤であって、まつげに対する効果効能の承認はされていないので使用を見送った方がいいでしょう。

 

使用後にトラブルを自覚したら

目の周りがただれた、赤くなった、ほてりが気になる、かゆい、腫れた、痛いなど何かしらのトラブルを自覚したらすぐに皮膚科医を受診してください。

実際こうした副作用が報告されています。

また液が目に入った時はすぐ水などでキレイに洗い流しましょう。もちろんその後も目に違和感がある時は早めに眼科医を受診してください。

例え医薬部外品であったとしても化粧品だったとしても、人によって体質、体調、年齢など様々な条件によって合わない人も出てくるので、口コミやレビューが良かったからと言って必ずしも自分にも合うとは限らない。ということを覚えておきましょう。

 

医薬部外品はないけれど医薬品ならあるよ

まつげの育毛薬として国が唯一認めた製品があります。

それは「グラッシュビスタ」です。

公式によると、まつげ不足や不十分な睫毛貧毛症患者に処方される外用薬ということで、毎日の塗布でまつげが長く太く濃くなる効果を期待できるとのことです。

※睫毛貧毛症とは、まつげが短くなったり抜ける症状のこと

但しメラニンが増えることでまぶたの黒ずみが気になったり、目の周りの毛が増えることもあるそうです。

また人によっては目にしみたり、痒みや痛みなどの症状が出るケースもあるようなので、医師の指示に従って使用することとなっています

元々、米国のFDA(米国食品医薬品局)で承認され2009年から使用されるようになった後、2013年には23ヵ国で承認、その後日本では2014年3月に厚生労働省が製造販売を承認したことで9月から使用可能となりました。

ちなみに睫毛貧毛症は保険適用外の治療となるため自由診療扱いとなります。そのため治療を受けるクリニックによって必要経費は異なるため要注意です。

公式:http://vst-beauty.jp/glashvista/

 

まとめ

まつげ美容液は化粧品、まつげ育毛剤は医薬部外品、グラッシュビスタは医薬品。

それぞれ効果効能の範囲が違い、使用されている成分も違えば、使用目的の部位も異なります。

化粧品であれ医薬部外品であれお店やサロンで購入し使用した後に色素沈着や腫れなどの副作用やアレルギー症状が出たときにはすぐ病院を受診してください。

対して医薬品であるグラッシュビスタは市販されていないため皮膚科や眼科などのクリニックにて治療を受ける必要があり、自由診療になるため費用は治療を受けるところによって違います。

この場合、お金に関するトラブルが想定されるので、治療の前にしっかり治療内容と費用に関する説明を受け、理解と納得をしてから治療を受けるようにしましょう

今回はまつげ美容液に関するお話でした。

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